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しじみとATPの関係
ATP(アデノシン三リン酸)は筋肉の収縮や発熱等、エネルギーの元となる物質です。
生体内の全ての反応にATPが使われるといっても過言ではありません。
体内に取り入れられた食べ物は消化され、解糖、TCAサイクル、電子伝達という段階を経る過程でATPを産生します。
TCAサイクル(クエン酸回路)は、ミトコンドリア内で行われます。
アンモニアは、TCAサイクルにおけるATPの産生を妨げるといわれています。
アンモニアが酸化還元バランスを壊し、ミトコンドリアの環境を悪くしてしまうのです。
一方、ATPはアンモニアが尿素になっていく過程(オルニチン回路)で使われます。
ですから、アンモニアが多いとATPは消費されてしまいます。
また産生もされにくくなっているので、アンモニアが増えていくという悪循環に陥ります。
アンモニアが体内に蓄積すると、疲労を感じやすくなったり、集中力がなくなったりします。
しじみに多く含まれるオルニチンはアンモニアを代謝します。
体内のアンモニアが減少すれば、ATPはあまり消費されずに済みます。
そしてTCAサイクルもうまくまわって、ATPが作られるようになります。
オルニチンが、疲労回復に効果があるといわれているのはこのためです。
他には、しじみに含まれるタウリンにも、ATP生成を助ける働きがあるといわれています。
このような事から、しじみとATPには関係があるといえるのです。